もう、僕は話さない

 文章というのは最初の一行が肝心である。

 頭をキメたら、あとはわりと適当でもよい。顔がジョニー・デップなら、体がハエでも女にモテるのと同じだ。

 今、僕はこの最初の一行が思いつかずに苦しんでいる・・・・ぷはあ。思いつかないよぅ。

 仕方が無い。最初の一行はあとに回す、というアクロバティックな技で、先に体のほうを作っていこう。

 

 先日、1objectと構造主義的言語学(ええ?)と、チョムスキー生成文法(はあ?)についての意見を交わしていたときのこと。

 話の成り行きから、このブログの話題になった。

 「もっと更新してよ」というわけである。

 彼に言われるまでもなく、僕は更新しようと思っている。決して放置するつもりはない。だけど、なかなか筆を持つ手が、もといキーボードを打つ手が、動かないのだ。

 そのことを僕は話した。それに対し1objectが、

 「なんか本の紹介とかしたら?」

 本の紹介なんて誰も楽しめないし、そんなのインターネットで検索すれば、たくさん出てくるから、わざわざ書くことないじゃん。

 そのとき僕は、そう話したが、本当のところ・・・すんっっっごく書きたい。最近読んだアメコミを紹介するとか、すんっっっっっごくしたい。

 だけど、やっぱりできない。たとえばアメコミを紹介するとしよう。僕がウォッチメンやバットマンについて語るのだ。

 だが、その世界にはすでに、何年、いや何十年と、どっぷり浸かっている方がいらっしゃる。

 で、そういった方たちはすでに、ホームページとか、こういったブログとか、あるいは会員制の情報誌やなんやらで、かなりディープに解説されている。僕ごときでは気づかなかったところにまで言及なさっている。

 そういった方が、たまたま何かのはずみでこのブログにたどりつき(たぶん「DR.マンハッタン」で検索した)、僕のアメコミ紹介を目にしたら、どうなるか。

 おそらく、スーパーストリート・ファイター4で、ベガがウルコンを決めているときのような表情を浮かべ、

 「お前なんぞにアメコミを語る資格などないうわぁ、フハハハハハハ」

 「ぬるいっ!ぬるすぎるぞぉ!!!」

 と、なるに違いない。考えただけでもサイコパワーの前にひれ伏したくなる。

 本の紹介なんて、僕には恐れ多くてできない。アメコミに限らず、山田風太郎、向田邦子など、他にも紹介したい本はあるが、その世界にはすでにその世界のベガが存在しているのだろう。

 

 ここに来てやっぱり筆が止まる。最初の一行を置き去りにしたまま。

 僕にはおもしろいことが書けない。考えてみれば当たり前だ。僕はおもしろい世界を、陽気な世界を知らずに生きてきた。

 いや、アメコミは確かにすばらしい。たとえば、ウォッチメンは一つの完成された世界だろう。ウォッチメンを知らないということは、それだけで人生の損失だと思う。

 だけど、それはただウォッチメンの分だけの損失だ。べつに気にすることもない。

 ここを読んでいる人は、ウォッチメンを読んだことがないだろうし、これからも読まないだろう。

 そういった人たちに僕が、アメコミやウォッチメンのおもしろさ、いや僕が知っているおもしろいことを伝えようと、口角に泡を飛ばしたとき。きっと笑いながらこう言われる。

 「もっと、おもしろいこと知ってるから」

 もう、僕は話さない。


*続きに投稿コーナー紹介があります

 大人気の投稿コーナーです。しばらくぶりの更新ですので、溜まっていた投稿をいっきにご紹介していきます。

■ロールシャッハテスト
インクの染みが、精神を投影していく心理学コーナーです。Sugar-Saiさんからいただきました。GOMI以外の方からの投稿は始めててです。
■投稿文
妖精の羽付きのワンピース

 Sugar-Saiさん、投稿ありがとうございます。たいへん、ロマンチックなご性格なのですね。摘出された子宮にしか見えなかった私と比べれば、なんと素直な心をお持ちなのでしょう。どうかこれからも、そのままのSugar-Saiさんでいてくださいね。

■錯覚子の部屋
日常に潜む錯覚を報告するコーナーです。エリスさんからいただきました。
■投稿文
知らないUTerだと思っていたら、HHeadさんでした。
何時ものように知らない人が、鯖にjoinしたから慣例的に煽ってみて、ゲームが終わってからircを除いてみると、僕をディスっているHHeadさんがいました。こわいですね。

 エリスさん、投稿ありがとうございます。知らない人だと思ったら知ってる人だった、というのはこわいですね。
 初対面だと思って接していたら、以前お会いしたことのある方で・・・・というのはよくある失敗ですが、笑ってすまなくなることもあるので注意したいところです。いえ、私の話ではありませんが。

■頭のゴミ箱
頭の中にあるどーでもいいことを、ぶん投げるコーナーです。こちらもエリスさんからいただきました。
■投稿文
GOMIの自称上級プレイヤー兼スナイパーである1objectさんは、格闘ゲームで負けるとキャラ差だとかゲームが悪いとディスって困っています(・X・;)
文句があるなら辞めればいいんじゃないかとつねづね思います。

 エリスさん、続けての投稿ありがとうございます。確かに1objectさんは、よくそういった話をされますね。
 私は格闘ゲームでのキャラ差よりも、人生ゲームでの格差に絶望するときがあります。しかし、こればっかりは辞めるわけにもいかないので、文句たらたら続けています。

 投稿コーナーでは随時投稿を募集しております。皆様の投稿お待ちしております。

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